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小池都知事が打ち出した「私立高校無償化」のインパクトと錯覚

今年の私立高校の試験日の多くが2月10日であることから、今日から公立高校の試験日まで高校受験が本格化してきますね。わが家もそうですが中学三年生がいらっしゃる家庭は少し神経質になったりしているのではないでしょうか。

そんな家庭にインパクトを与えたのが、先月中旬に小池都知事が打ち出した「私立高校無償化」の政策。この「私立高校無償化」のニュースを報道で聞いた第一印象は「マジかあ、東京はいいなあ。横浜・神奈川もやらないかな…」という感じのものでした。先ほども述べましたがわが家にも中学三年の息子がいて、すでに私立高校に進学が決まっているのですが、やはり学費の家計への負担は大きく、思わず都内へ引越したいという誘惑を感じるほどにインパクトのあるニュースだったのです。

しかし、冷静に内容を吟味していくとそのインパクトは薄らいできていきます。

まず、マスコミが見出しで使っている「私立高校無償化」という言葉で私立高校へ進学しても自己負担がまったくかからないという錯覚に陥り易いのですが、実は大きく違います。私立高校無償化と言われている内容は、今月の都議会で議論するので最終決定ではありませんが、都内私立高校の授業料の平均である年間44万円を国と都で負担するというものです。つまり入学金や授業料以外の学費はもちろん自己負担ですし、ましてや授業料であっても44万円を超える部分は自己負担なのです。

ちなみに本日入学試験を実施する開成高校の場合は、入学時(入学金・施設拡充資金)が42万、月々の学費(授業料ほか)が約5万円(月額)で年間60万、さらに学級費が初年度8万5000円となっています。つまり初年度はおよそ110万円で44万円の補助があっても66万円は自己負担というのが現実なのです。

もちろん44万円の補助は非常に家計にとって助かる話ですが「私立高校無償化」という言葉からは程遠いのが実情で、しかも東京都に隣接している神奈川県などでも44万円ほどではないにしても国と合わせればそれなりの補助があるので、最初に感じたほど小池都知事の打ち出した政策は言葉ほどではないことがわかってきます。

経済誌やマネーサイトなどでは、話題性のある小池都知事の政策ということで大々的に取り上げて「引越し論」であったり、「学資保険解約論」などを語っているところも見受けられますが、冷静に考えて判断することを私はおすすめします。

お子様の希望される進学先と家計、この2つを冷静にバランス良く考えることが長い目で見ると大事になってくるのではないでしょうか。